【実録】店舗物件の探し方-融資編その4:面談一問一答

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筆者は店舗仲介業と店舗開業の両方の経験者です。以下実例を踏まえて説明します。

前回では、事業計画書(創業計画書)について説明しました。今回は最終関門となる面談対策のポイントです。

必ず聞かれる質問だけでなく、質問されやすい、また実際に質問されたことも交えて解説していきます。本件を含めて全3回となります。これさえ押さえればほぼ大丈夫でしょう。

日本政策金融公庫(通称:公庫)を対象としていますが、その他の金融機関でもあらかた同じ傾向です。

是非とも面談の予行演習に役立ててください。面談時間は基本的に1時間程度です。

たまにカジュアルな恰好で行く方がいますがTPOをわきまえましょう。
終わってから好きな恰好に着替えてください。たかだか1時間の我慢です。

これさえおさえればもう大丈夫! 面談一問一答

回答例はあくまでも一例に過ぎません。実態に合わせてご自身の言葉に置き換えてください。

創業したいと思ったのは具体的にいつ頃からですか?

回答例

親戚が○○業を営んでおり、手伝いをしていくうちに漠然と自分のお店を持ちたいという気持ちは小さい頃から持ち続けてきました。現在の会社に転職した4年目に店長に抜擢され、その頃からより強く独立を意識しました。学生時代のアルバイト経験も含めると10年近いキャリアがあります。

では、経営者になるためのスキルは十分身についていますか?

回答例

〇×店では接客を、△□店では接客のほかに仕入れや商品開発にも従事しました。店長になってからは経理や人材育成も経験し、独立するうえで必要な専門技術だけでなく店舗経営のノウハウも学んできました。常連のお客様からの指名も年々増えてきて、自信と経験を積み上げていくこともできました。

同じ業態で開業するとのことですが、事業を継続していく自信はありますか?

回答例

店長時代には、〇年目で社長賞を受賞し、△▽フェスティバルでは最終審査までノミネートされたことがあります。基礎的なものだけではなく、差別化できるだけの技術も持ち合わせていると自負しています。開業後は、これに加えて最新の△□も取り入れることによって他店にはないサービスを提供していくことを考案しております。

商品やサービスのセールスポイントは何ですか?また、ライバル(競合)店はどこになりますか?

回答例

技術だけではなく顧客満足度を高めて、リピート率の向上と新規顧客の獲得に努めていきます。具体的には、はじめてのお客さまには無料版と格安版の2つの体験コースを設定し、常連客にはエグゼクティブコースを用意し独自に開発した〇△を体験してもらうことで飽きのこないサービスを提供します。なお、競合店は、××店と△△店ですが、他店にはない△□を取り入れ、金銭的にゆとりのある○○エリアの50代以上の主婦層もターゲットにできると考えています。

では、接客面におけるセールスポイントは何ですか?

回答例

お客様の嗜好を全スタッフが常時共有することによって、誰が担当になってもご満足いただけるようキメの細かい対応ができる点が強みです。また、私自身の10年間の経験を活かし、トラブル時においても臨機応変に対応できることもストロングポイントになろうかと思います。

この場所で創業する予定と書いてありますが、どうしてこの場所にしたのですか?

回答例

はじめは、△△地区や××地区を第一候補として物件を探していました。ところが、競合店が多くターゲット層も偏っていたため〇〇地区と□□地区に広げて探したところ、オフィス街でありながら近年はマンションも増えてきている地域であることが分かりました。マンションには単身者よりもファミリー層が多いことも判明し、お店のメインターゲットになりそうな層であること、競合店の進出もないことなどからこちらの場所に決定しました。

物件は契約したのですか?どんな物件でしたか?

回答例

いいえ、まだ契約していません。候補物件は3つありますが、どれも大通りに面した路面店であり、天井が高く開放感もあるので、コンセプトに合った室内空間を演出できそうです。内見時には内装工事業者も同行してイメージを共有しておきました。こちらが物件概要書と写真です。

創業の準備段階で物件を押さえるのは良くありません。ただし、仮押さえは可能です。

必ずしも希望どおりの資金調達ができるとは限りませんから、本契約は融資が決定した段階で行いましょう。

一問一答の続きはこちらとなります。

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