「知って得する知らずに損する」不動産知識を分かりやすく説明します。
お気に入りの物件が人気物件ならライバルも多いので、さっそく内見(内覧)の手配をしてもらいましょう。
繁忙期と言われている1月から3月までの春シーズンはウカウカしていられません。
9月と10月も準繁忙期です、スピードが大事。審査は先着順ですから、ほんとに気に入った物件ならば、その場で入居申込書にサインして物件を抑えておく方法(部屋止め)もありますが、内見を条件とする物件も多いですので不動産屋に確認してもらいましょう。
ポイント その1
営業マンは成約してナンボの世界です。
あなたの希望条件から外れている物件もいくつか紹介してきます。
「まわし」物件、これは「かまし」とか「あて」とも言われ、決め打ち物件に誘導するための見せ物件です。
あえて希望よりも高い物件と低い物件を見せることによって、「やっぱ、希望条件に見合う物件は手が出せないな」「家賃を落とすと、こんなにもグレードが落ちるのか」とあなたをガッカリさせる心理作戦(駆け引き)です。
何度も内見に付き合わせられていては仕事になりませんから彼らも本気です。
営業マンはただの案内マンではないことは理解しておきましょう。例えば5つの部屋を内見したい場合には、何日かに分けるのではなく、できればその日のうちに回るようにすることをお勧めします。
ポイント その2
希望する物件の内見は何かとワクワクするものです。
入居してからガッカリなんてことが無いようしっかりチェックしてください。
意外と見落としがちな点だけに絞って説明します。
1つ目は、窓とバルコニーを開放し、日当たりや風通しだけでなくプライバシーも確認しましょう。隣の建物との圧迫感や視線のほか、匂いや音にも気づくことが多いはず。
2つ目は、収納と靴箱のサイズ。図面だけではわかりません。高さや奥行を確認しましょう。居住空間を広めに設計するため、都心部ほど狭い傾向にあります。
3つ目は、コンセント。内見するときに気にしている方が少ないです。
マンションの場合は「光コンセント」「LANコンセント」「モジュラージャック」のいずれなのかチェックしましょう。通信環境の違いが生じます。
「光コンセント」は各部屋にダイレクトに光回線が届くため、通信速度が最も早く安定しています。「LANコンセント」は共用部分まで引かれた光回線を、有線のLANケーブルで各部屋まで引き込むものです。光コンセントほどではないものの、それなりの高速回線で接続可能ですが最高速度は見込めません。「モジュラージャック」は共用部分まで引かれた光回線を、電話回線用のケーブルで各部屋まで引き込むものです。速度は最も遅く、通信速度に上限があります。
内見時にはコンセントのこの部分を確認してください。
コンセントの差し込み口に光と書かれていれば「光コンセント」、LANと書かれていれば「LANコンセント」、何も書かれていなければ「モジュラージャック」となります。
また、お部屋のレイアウトに影響しますから、コンセントは位置と数にも気をつけてください。
4つ目は、カーテンサイズ。もちろん入居してからでも間に合いますが、女性の場合は入居当日には付けておきたいですよね。メジャーを持参し寸法を測っておきましょう。
これら4つについては図面では確認できませんのでご注意を。
空室期間が長いかどうか見分ける方法があるってホント?
シンクの蓋をはずしてみてください。
空き部屋であった期間が長いお部屋ですと、下水の嫌な匂いがあがってくるはずです。
これは排水管にある封水トラップの水が蒸発してしまっていることが原因。
解消方法は一度水を流すだけで大丈夫。封水トラップにふたたび水が溜まるので臭気が上がってくることはありません。
人気物件ほど空室期間が短いですから、こうした物件はどこかにマイナスポイントがあるはずです。
また、現在入居中の物件であっても注意が必要です。短期間で解約する場合には何か理由がありますから。
隣室におかしな方がいたらイヤですよね。不動産屋に現在の入居期間やクレームの有無を聞いてみることをおすすめします。
ポイント その3
内見はお部屋だけではありません。
必ず、ゴミ置き場と集合ポストも要チェックです。
できれば自転車置場と宅配BOXも。ゴミ置き場と集合ポストを見ればそのマンションの管理状態だけでなく、住民のマナーも分かります。ゴミやチラシが散らかっていたら要注意。
さらに、内見する際は不動産屋の営業車で案内されることもありますが、気になった物件は最寄駅から歩いてみてください。できれば夜をおすすめします。昼の顔と夜の顔は違いますよ。
ポイント 番外編
行政無線
防災や緊急時に役立つのものですが、自治体によっては各種お知らせなどで朝から放送する場合もあります。夜勤の方はご注意。
交 番
近くにあると何かと安心。24時間365日営業
公 園
憩いの場となる一方で、溜まり場となる場合も。